DATOS DE REFERENCIAS
役に立つ資料
マヤ関係の書籍は日本でも沢山出版されていますが、解説は主要な遺跡が中心になり、中小の遺跡についてはあまり情報がありません。
このページでは現地で入手できる資料、雑誌等を中心に、遺跡を訪問する際、また『マヤ遺跡探訪』 の説明を書く折に 利用している資料を
ご紹介します。
Mini Guía ミニガイド
遺跡毎に見開き8頁にまとめられたミニガイドと呼ばれる小冊子?があります。 遺跡の地図から始まって、行き方、概略と歴史、経路に
沿った解説がコンパクトにまとめられています。
INAH (国立歴史・考古学局)によるもので、遺跡の入口で入場料を払う時に買える場合もありますが、置いていない所の方が多いようです。
メキシコ市の国立人類学博物館の売店は各地の遺跡のミニガイドを豊富に揃えているので、ここでまとめて入手しておくと便利です。
ヤシチランのミニガイドを例にその体裁を見てみましょう。 写真にあるように細長い1枚の紙を絵はがき大に折り畳んであり、ビニール
コーティングしてあるので、その地図を見ながら遺跡を歩いて汗まみれになっても大丈夫です。
開くと表裏(写真の上下)各4ページ、地図から始まって、遺跡の行き方… 。 興味のある方は画像をクリックしてみて下さい、大き目の
画像を載せて有ります。 実物よりは小さいですが。
ユカタン州の遺跡のミニガイドを9枚並べてみました。
アケ (AKE) や アカンケー (ACANCHEH) 辺りはあまり情報が入手できないので、
このミニガイドは大変有用です。 ただ両方とも 1991年版で情報が古いですが、
アカンケー の表紙の写真が発掘修復される前の仮面のピラミッドだったり、
アケ にはハリケーンで壊れる前のエネケン工場全景の写真があったり、逆に興味深くもあります。
2013年1月に訪れたカンペチェ市のマヤ建築博物館の売店でカンペチェ州の遺跡のミニガイドが並べてあり、見ると従来のミニガイドとは
デザインが異なる新版です。 遺跡訪問に先立って購入でき幸運でした。 チカナ(CHICANNA)が 2005年版、エル・ティグレ(EL TIGRE)が
2007年版、それ以外は 2009年版で、一度作ったら終わりではなく随時新版が紹介されているようです。
値段ですが、5~6ペソだったものが 2008年10月には8ペソに値上がりしていました。 でも 2013年1月は 5ペソで買えました。
理由はコストダウンでしょうか、2009年版は表面のコーティングが省かれていて、汗が落ちるとそのまま吸い込まれてしまいます。 高く
すると売れないのでしょうか? ウォータープルーフではないので、取扱注意になりました。
人類学博物館の売店ではミニガイドは回転式のショーケースに陳列されています。 スペイン語版に加えて英語版もあり、遺跡訪問前に入手
して予習しておくと遺跡訪問がより充実したものになります。 2013年は時間の都合で売店に寄れなかったので、次回は大量に仕入れる事に
なりそうです。
因みにミニガイド・シリーズではマヤ以外にもモンテ・アルバン、エル・タヒンなど、メキシコ全土の遺跡、文化遺産がカバーされています。
Arqueología MEXICANA 隔月刊誌
隔月刊の由緒あるメキシコの考古学専門誌で、1993年4月創刊から 2012年11-12月号で118号を数えます。 4月には何と創刊 20周年!
メキシコ歴史・考古学局(INAH)と ライセス出版社(Editorial Raices)の共同出版となっていますが、出版社を調べたらこの雑誌の為
だけに作られた出版社のようで、INAH による定期刊行物といった感じです。
写真は左から創刊号、2号、3号です。 メキシコの考古学専門誌なのでオルメカ、テオティウアカンから全ての文明をカバーしますが、
マヤについても頻繁に取り上げられ、グアテマラ・ホンジュラス等のマヤが取り上げられる事もあり、マヤの貴重な情報源になります。
創刊号ではテオティウアカンが取り上げられ、2号でパレンケとマヤ、3号ではモンテ・アルバンとオアハカが特集されています。
個別の遺跡、或いは地域、文明や、特定のテーマが適宜特集され、直近の発掘調査の成果や、最新の発見情報等も紹介され、毎号 100ページ
近くあり充実しています。 創刊から10年目を迎えた 54号から巻末に英語の翻訳がつきましたが、1年6冊でギブアップ、60号からまた
スペイン語オンリーに戻りました。
写真左の 66号はペテン地方のマヤとして、グアテマラ、ホンジュラス、ベリーズの遺跡が特集され、右の 54号はキンタナ ロー州北部のマヤ遺跡の特集です。 全号ストックしてあり、全ては読みきれませんが、「マヤ遺跡探訪」の説明を書く際には常にこの雑誌を参照しています。
2ヶ月に一度の定期刊行物に加えて、特別号が不定期で 41号まで (2011年末時点) 出版されています。 テーマが絞られ写真が多く比較的読み易いでしょうか。
左は人類学博物館マヤ室改装オープンに併せて発行された "SALA MAYA" 特集、右はチアパス特集です。 他にカンペチェ特集、ユカタン・
キンタナ ロー特集や、チチェン・イツァ特集もあり、 3号の遺跡地図は特に有用です。
値段は定期号、特別号共今のところ 60ペソです。
ウェブページ
arqueologia MEXICANA を参照すると購読を含めて詳細のインフォ
があります。 ページを開いて
"EDICIONES ANTERIORES" をクリックすると過去号が特別号を含めて全て表紙の写真つきで紹介されていて、
壮観です。
Los Mapas 地図
パッケージツアーを利用する場合は大きな地図は必要ありませんが、遺跡を自分で探す場合は地図が必須です。 お奨めの地図が
あります。
メキシコで地図と言うとまず GUIA ROJI ですが、州毎の地図は紙質が上品であまりアウトドア向きではない上に遺跡の記載は全く不充分です。
写真にあるカンペチェとユカタンの地図は EDICIONES INDEPENDENCIA のもので、書店等で普通に売られています。 遺跡の記載は
充分とは言えませんが 主要な街の地図も載っていて、なにより資質が丈夫なので、こちらのシリーズを愛用しています。
でもお奨めは写真左の MUNDO MAYA-MAYA WORLD です。
地図を拡げてみました。 92cm x 68cm の中にマヤ地域が全部入っていて、「マヤ遺跡探訪」で紹介しているマヤ遺跡は殆ど載っています。
縮尺が 1 ; 1,100,000 で少し粗いですが、メキシコの5州とグアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス、エル サルバドールがコンパクトに
納まっていて、遺跡を捜すのにはもってこい、州毎に地図を買うよりずっと経済的でお奨めです。
たまに遺跡の位置が間違っていることもありますが、メジャーでない遺跡は何処へ行くにも近くで人に聞いた方が良いようです。
出版社のページはこちら。
QUIMERA
最近書店で見かけないのですが、新版の準備中でしょうか?
その他参考書籍 OTRAS REFERENCIAS
マヤ関連の出版物は沢山ありますが、「マヤ遺跡探訪」の解説には上記の ミニガイドと隔月刊誌の他に、主として下記の書籍を
参考にしました。
CULTURAS PREHISPANICAS DE MEXICO,
GUATEMALA Y HONDURAS Monclem Ediciones
LOS MAYAS, UNA CIVILIZACION MILENARIA KÖNEMANN
LOS REINOS PERDIDOS DE LOS MAYAS National Geographic
MÉXICO GUÍA DE SITIOS ARQUEOLÓGICOS Editorial Océano de México
FRAGMENTOS DEL PASADO, MURALES PREHISPÁNICOS Antiguo Colegio de San Ildefonso
LOS MAYAS DEL PERÍODO CLÁSICO Jaca Book / CONACULTA
LOS ÚLTIMOS REINOS MAYAS Jaca Book / CONACULTA
THE PRE-COLUMBIAN PAINTING Jaca Book / CONACULTA
CORPUS OF MAYA HIEROGLYPHIC INSCRIPTIONS Peabody Museum
Yaxchilan, Tonina
古代マヤ文明 創元社 マイケル・コウ
古代マヤ王歴代誌 創元社 S.マーティン、N.グルーベ
マヤ学を学ぶ人のために 世界思想社 八杉佳穂
マヤ文明はなぜ滅んだか? ニュートン・プレス 中村誠一
マヤ文明を掘る コパン王国の物語 日本放送出版協会 中村誠一
マヤ文明の謎 講談社現代新書 青木春夫
マヤ文明 失われた都市を求めて 創元社 C.ボーデ、S.ピカソ
図説・マヤ文字辞典 創元社 マリア・ロンゲーナ
マヤ神話 チラム・バラムの予言 新潮社 ル・クレジオ
ランダ・ユカタン事物記 大航海時代叢書 岩波書店
その他、ポポルブフ関連、ドレスデン・コデックス関連、人類学博物館関連等いろいろな書籍がありますが、これは割愛します。