(Primer cuerpo de Acrópolis)
斜面は綺麗に修復され、アクロポリスの一層目の基壇と中央階段が姿を現していました。
(Escalinata Central restaurada)
修復されてから既に日が経っているのか、階段は苔むして古色蒼然としています。
(Mascarones restaurados)
中央階段の左右には仮面装飾が発掘修復されていました。 シバンチェのミミズクの神殿に部分的に残される仮面装飾に酷似しています。
上の大きな画像が階段右の仮面で、下が一対になった左右の仮面です。
(Plano de Kinichná)
中央階段を上にあがりますが、その前に地図を確認します。 遺跡にあった地図を利用して北を上にしてあります。 一番下の階段左右に
仮面装飾がありました。
(Parte superior de Acrópolis de Kinichná)
最初の階段を上がりレベルBにでました。 中央階段が更に上に続き、階段の上にはジャガーの神殿、左右にインコの神殿と吠え猿の神殿の側面が
見えます。 階段の両脇には基壇一層目と似た仮面装飾が二対並べられていたようです。
(Explicacion de Nivel B y Ofrenda de jade encontrada)
レベルB の案内板です。 人形のイラストがあり、これは新しいカンクン・マヤ博物館に展示されているものでした。 キニシナの墳墓1からの
副葬品で、オルメカの影響を残す翡翠の彫り物です。
(Templo de los Tortugas) (Templo de los Glifos)
レベルB からは左右に亀の神殿と文字の神殿が建てられ、角が丸くなったペテン様式の二層の基壇上に神殿があり、神殿には前後に部屋が二室設けられています。
(Templo de los Glifos) (Templo de los Tortugas)
一段上のレベルC に登り、見下ろしました。 左が文字の神殿で右が亀の神殿です。
(Explicacion de Nivel C y Ofrenda de jade encontrada)
こちらはレベルC の案内板。 ここにも仮面のイラストが描かれていますが、これはここで発見された副葬品の翡翠のペンダントで、実物はやはり
カンクン・マヤ博物館にあります。
(Escalinata superior y Templo de Jaguar)
レベルC から正面のジャガーの神殿の上部神殿に登る階段は左右のインコと吠え猿の神殿への階段より長く、ジャガーの神殿をアクロポリスの一番高い所
に聳え立たせます。
(Templo de los Pericos) (Templo del Saraguato)
レベルC の左右のインコの神殿と吠え猿の神殿は、正面のジャガーの神殿と作る小さな広場に向いて建てられています。
(Templo del Saraguato) (Templo de los Pericos)
階段を登りジャガーの神殿の上部神殿前から見下ろした吠え猿の神殿とインコの神殿です。 共に部屋がひとつだけの小ぶりの上部神殿です。
(Templo del Jaguar)
さてこれがジャガーの上部神殿前面です。 部屋が前後に二部屋設けられ、正面に見える戸口は奥の部屋に通じる戸口です。 更に奥に窪みが見えますが、
神像か何か祀られていたのでしょうか。 戸口上部の鴨居の木材は新しいものに取り替えられており、崩れていた戸口を修復したようです。
(Cámaras interiores del Templo del Jaguar)
神殿内に入り、右は手前の部屋の右側、左が奥の部屋の右側で、奥の部屋の方が天井がかなり高かったようです。
(Máscara de Jade procedente de Tumba 1, Kinichá)
2013年の年末からメキシコ国立宮殿で開かれていたマヤ展に、シバンチェからのものとしてこの翡翠の葬送面が展示されていましたが、Arqueologia
Especial #16 に依るとこの仮面の出所はシバンチェのキニシナ・グループ、建造物1の埋葬1となっています。 ジャガーの神殿からこんな仮面が?
(Resto de decoración en estuco en la fachada tracera)
遺跡で整備をしている人からジャガーの神殿の裏側に漆喰彫刻が残っていると聞いたので行ってみました。 壁面上部中央に漆喰彫刻が残され、
太陽の神の一部だそうです。 古典期前期には神殿全体にこうした漆喰彫刻が施されていたようです。
(Vista panorámica desde Templo del Jaguar)
神殿正面に戻り南側の地平線です。 左の方に濃い緑になったところがありますが、シバンチェ遺跡がこの辺りです。 1500年位前にカーン王朝の
貴族が眺めていたのはこんな景色だったでしょうか。
(Ruinas de Grupo Lamay en 2002)
もうひとつ、遺跡の入口事務所とシバンチェ遺跡の間に大きな遺構があります。 これは 2002年にシバンチェ遺跡からの帰途 撮った写真で、
両脇にピラミッドを伴う左右対称の大きな遺構で、中央にも大きなピラミッドが聳えているようです。 生い茂った木々が整理され、修復に着手
されているように見えました。
(Señal de Grupo Lamay)
遺構は通り沿いにあり、ラマイ・グループと表示されています。
先に行くと入口事務所を右折してキニシナでした。
(La entrada restringida)
ラマイ・グループは写真にあるように黄色いロープが張られ、立ち入り禁止になっています。
(Lado izquierdo de la estructura, en 2007)
止む無くロープの外から望遠で覗いてみると、部分的にかなり立派な建物が残っているようで、その後の修復・公開を期待しましたが。
(Ruinas de Grupo Lamay en 2014)
これは 2014年の写真で 最初の写真と同じようなところから撮ったのですが、遺跡は緑に覆い包まれて修復どころかまた元のジャングルに
戻ってしまいそうです。 熱帯の植物成長の早さには本当に驚かされます。
(Lado derecha de la estructura)
遺跡が完全に緑に埋もれる前に 露出している所だけでも写真に収めようと、ロープの中に入らせて貰いました、 無許可ですが。 最初の
写真が正面だとすると遺構は東向きで、これは右端(北側)のピラミッドです。
(Lado izquierdo de la estructura)
そしてこちらは左端(南側)のピラミッドです。 南北に長い基壇の南端に、更に基壇で持ち上げられて、上に神殿が設けられているようです。
(Lado izquierdo de la estructura)
これが上部基壇+神殿のクローズアップで、神殿の壁には窓のような穴が幾つかあるようです。
両端にピラミッドがあり左右対称の建造物はリオ・ベック
様式によく見られる形ですが、基壇の丸い角や全体的な造りからはペテン様式的な感じもあり、修復したらどんな建物が姿を現すのでしょう。
(Ruinas de Grupo Lamay en 2002)
最後に 2002年の一番すっきりした姿をもう一度。 キニシナの石ころだらけの基壇が、中央階段と仮面装飾に修復されるのですから、
予算と時間をかければこのラマイの巨大建造物もかなり正確に昔の姿に復元出来るのでしょう。 でも現実はジャングル化の一途です。
シバンチェ遺跡は、日本は勿論、メキシコでもあまり知名度が高くありませんが、世界遺産のカラクムルにつながるカーン王朝のシバンチェですから、
キニシナやラマイも含めて、もっと予算をつけて発掘修復を進めて欲しいものです。 1995年に発見され 2009年から発掘が始まったイチカバル遺跡
がシバンチェから 10Km 未満と至近で、40m を越すピラミッドも発見されており、予算とマンパワーがそちらに割かれているのかもしれません。