(Ubicacion aproximada de Ramonal y Okolhuitz)
ラモナルはリオ・ベックからの帰途、ジャングルを抜けて村に近づいたところでまた茂みに入ります。 正確な場所がわかりませんが、
多分村まで 1~2 Km の所だったと思います。 (帰りはバギーで村まで10分位でした。)
(Primera estructura)
バギーを乗り入れていくと左側に石造りの建造物が見えてきました。
(Primera estructura)
良く見ると壁面下部に円柱の小柱があり、リオ・ベック様式の建物です。
(Estructura al fondo)
建物の先を回り込んで茂みを分け入ると更に大きな建造物が姿を現し、壁面には大きな十字模様が付けられています。
(Diseño de cruz adosado al basamento)
十字型は二重の枠線を浮彫りして作られていますが、何を意味するのでしょう。 世界の四隅を表わすのか? 左右の線を斜めにすると
シボレーのマークになり、現代でも通用する図柄です。 (^-^;
(Basamento y estructura superior)
十字模様は角が丸く処理された基壇に規則的に嵌め込まれていて、基壇上には更に建物が続き、全体としてはかなり大きな建造物になります。
(Basamento del lado norte)
方角的にはこちらが北側になるようで、十字模様は二段にわたって施されています。
(Aposentos medio colapsados)
反対側に回ってみると崩れた居室が天井のアーチを露出されていますが、全体的にどういう建造物だったのか皆目見当がつきません。 文献などでも
聞いたことも見た事もない遺跡で 名前以外詳細が全くわかりません。 でもこれだけ大きな建造物があるということは、それなりの規模を持ったセンターだった
と思いますが…。
(Camino hacia Okolhuitz)
ベインテ・デ・ノビエンブレ村に戻り、ガイドのエセキエル氏からいろいろ話を聞いていると、帰り道にもうひとつオコルウィッツという
遺跡があり、興味深い屋根飾りが見れるとの事で、案内して貰いました。 国道 186号へ戻る道を少しだけ北上し、
写真のような小道に分け入り、途中で車を置いて徒歩で遺跡を目指します。
(Vestigio de edificio palaciego?)
オコルウィッツは Arqueologia カンペチェ特集 Especial #25 で、写真なしで簡単に紹介されていました。 オコルウィッツは 1938年に
発見され、古典期後期に繁栄し 900年頃に衰退した遺跡で、充分調査は行われていないが 4つのグループに分かれ、リオ・ベック様式の宮殿風の建造物が
ふたつ確認されるそうです。 これは宮殿風の建物のひとつでしょうか。
(Otro vestigio)
少し先にまた外壁が剥がれて中が剥き出しになった建造物があり、別のグループの建造物になるようです。
(Estructura con gran crestería)
更に先に進みます。 エセキエル氏によるとこれがお目当ての建造物で、屋根飾りが独特だそうです。
(Crestería sólida con decoración en estuco)
リオ・ベック様式の屋根飾りは格子状の中空のものが一般的ですが、ここでは逆T字型の空間が左右にひとつづつ開けられているだけで、肉厚の
屋根飾りになっています。
(Mascarón de Itzamná con figura humana ?)
屋根飾りの中央には最高神イツァムナが目を閉じたような図柄で、睫毛が真横に伸びて 真中に鼻の跡があり、鼻の上の方には人の片足が残り、
人物像が置かれていたようです。
(Ventanilla con la forma de T invertido)
これは屋根飾りの左側で、あちらこちらに漆喰成形された跡があり、下の画像のようにマヤ文字も残されます。
(Glifos pintados en estuco)
(Otra cara de crestería)
屋根飾りの下をくぐると反対側に抜けられ、漆喰彫刻の人物像が陽光を浴びて光っていました。
(Resto de figura humana modelada en estuco)
人物像は上半身は喪失していますが、腰から足がまだ残っています。
(Ojo de Itzamná ? y ventanilla)
人物像の下のイツァムナ神は、睫毛がカーブして半眼のように見えます。 右は逆T字型の開口部です。
(Vista desde techumbre hacia abajo)
屋根飾りの前に立って写真を撮っているので、場所は建物の屋根の上ですから、下を見下ろすとかなりの高さがあります。 反対側は結構な高さ
まで土砂に埋もれていた訳です。 右は登るのを手伝ってくれたエセキエル氏。
(Edificio con gran crestería de Okolhuitz)
下に降りて見上げてみました。 上の写真の右上に逆T字型の窓が見えますが、この高さの所に登っていた訳で、落ちなくて良かったです。
屋根飾りの下の壁面は 雷紋や格子模様などリオ・ベックに特徴的な彫刻で飾られていました。
ラモナルにしてもオコルウィッツにしても、表に現れて目にする事が出来るところは限られ、全体像の把握には程遠いのですが、それでも
異なるリオ・ベック様式の特徴を見る事が出来、更に興味を掻き立てられます。 またこんな遺跡がまだまだ埋まっていると知るだけでもロマンが
広がります。 近い将来調査・修復の手が及ぶのでしょうか? 難しいでしょうね。
(Casa violacea y Ezequiel)
ベインテ・デ・ノビエンブレ村までエセキエル氏を送り届けます。
リオ・ベック遺跡へ行きたい時は、ベインテ・デ・ノビエンブレ村、ムラサキ色の家にエセキエルです。